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Foliageのコンセプト

女性であること

それはちょうど車の輪のように


中心から四方八方にひろがっている。

義務や関心を持つことだからである。

私たち女性の生活は必然的に円形をなす。

夫、子ども、友達、家、隣人全てを受け入れなければならず、

蜘蛛の巣も同様にどこから吹いてくる風にも、

どこからくる呼びかけにも敏感な状態で

自分というものをひろげている。

そしてそういう相反した方向に働くいくつもの力の作用にさらされてなお、

平衡を保つことが求められる。


中略


どんなに困難なことだろうか。

どうすれば自分自身であることを失わずにいられるか。

車の輪にどれほどの圧力がかかろうとも、どうすればそれに負けずにいられるか。

アン・モロウ・リンドバーグ『海からの贈りもの』 吉田健一訳


アン・モロウ・リンドバーグの本との出会いは、学生の頃。

遠い昔過ぎて覚えてはいないが、確か高校生の頃だったと思う。

彼女の言葉は一つ一つが美しく、学生だった私の心にも静かに響いた。

あれから何十年か経ち、自身の空間を持つ機会に恵まれた私は、

どんな空間にしたいか?自分はどんな場所を訪れたいか?と考えた時、

迷わずこの1冊の本を思い出した。


著者のアンモロウリンドバーグが毎年訪れる離島の海辺の小さな小屋の様に、


日常をひと時離れ、ただ自分自身が空っぽになっていられる場所。

何かを判断したり、判断されたりする事もなく、

考えることや、しなければならない事もない。

ただ静かに存在できて、ゆっくり自分が満ちていける場所。

そんな場所があったら、時々立ち寄りたくなるな。

と思ったのが7年前。


あれから、色々な技術を学んだり、様々な挑戦をしてみたりしたが、

いつも軸にあるのは、彼女の本のコンセプト。



先日部屋のクローゼットの奥を掃除していて

たまたま出てきた7年前のノート。


そこには7年前の私がサロンのコンセプトをああでもない、

こうでもない、と色々と書き留めていた。


ふむ。いろんな事があったけれど、続いているよ。

と当時の私に声をかけたくなる。

初心を大切に、淡々と。離島の海辺の小屋の様な空間を大切にして行こうと思う。



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